旅打ち日記 いまひとたびの京都編③ 京都ぼっち観光 2019.11.18

淀での激闘終えた翌日に近江の海まで打って出て、やれモーターがどうだとかスタート展示がああだとか、勉強不足の身の程知らずぶりを露呈して傷口を広げた前回の京都旅打ちから早二年半。さすがの自分もいくばくかは成長した。
すなわち、ばくち打ちにとって最も大切なのは引き際を間違えないこと。
今回はボートやら競輪やらで競馬の負けを取り戻そうなどと愚かな野心は捨て、残り2日の旅程はごくごく平和に観光することに。

というのも目的ありきのこと。
11月時点で既にソシャゲユーザーの一部からはかなり辛口に言われていたドラクエウォークだが、メイちゃんばりにあるくの大好き人間にとって、散歩やジョギングのおともとしては非常に優れもの。
もちろん観光との親和性も高く、ここはいっちょゲーム内でご当地ランドマークとされている場所へ足を運び、見物がてらお土産なるデジタルデータをゲットしようじゃないかと。


まずはベタ中のベタのこちら。

当方、鹿苑寺付近に来たのはこれで三度目、しかし金閣を拝覧するのは二度目。
思い出すだに恥ずかしい、四半世紀ばかり前の修学旅行、当時15歳の私めは班行動で鹿苑寺前までやってきておきながらこんなことを言っていた。

「金箔貼りつけた俗っぽい寺なんてカネ払ってまで見る価値ねーよ、大体写真で見たことあるし。オレは外で待ってるから」

中三でありながら中二病全開のセリフをのたまい、みんなで行こうよと促してくる優等生女子に一顧だにせず、某髪の毛ツンツン系の妖怪キャラのごとく「フン」などと呟く。

そんな長らく忘れていた黒歴史が唐突に思い出され、顔を真っ赤にし、ドラクエのお土産ゲットするや早々に立ち去るおじさんが一人いたそうな。

その修学旅行で、話せば長くなるが、こちらは若干甘酸っぱい記憶があったりする北野天満宮にも立ち寄り、あまりにも長い月日が過ぎたことを実感して愕然とし、こりゃたまらん、過去ではなく現在を象徴する場所へ行かねばと電車にて南下。

 


辿り着いたのは競馬関係者やファンの聖地ともいえる藤森神社。
京都来訪の際はここにも足を運ぶのが基本かなと。

まんばけんまんばけんと手を合わせ、二年半前に授かったお守りを返納し、更に南下。



抹茶と源氏物語の地・宇治。こちらは初到来。
宇治十帖はLが消えた後のデスノートぐらい蛇足だと聞いたことがあるが、どちらも完読していない自分としては意見を言えない。

いつか読まなきゃと思っているうちに、自分がこの世から去る日が来てしまうのだろうかなどと考えつつ、10円玉で有名な場所へ。

平等院鳳凰堂極楽鳥の舞!
などと囁き、ここでもドラクエのお土産ゲット。正直、こういうのでもなければ生涯来る機会がなかった可能性が高く、そういう意味でも自分には良アプリだなあと。


河を渡って木立を抜けて。


向かう先は源氏物語ミュージアム。
源氏物語は一部まで、しかもクセの強い橋本治版しか読んでいない身ではあるが、こう見えてもかつての文学青年。そんな場所があれば行かずにはおれない。




土日競馬で翌日観光だとしばしばこういう目に遭うから困る。


雨が降り出したこともあり、散策もそこそこに宇治の地を後にし、更に南下して更にいにしへのみやこ、奈良へ。

こちらは旧駅舎。駅の高架化にともない撤去されそうになったが、保存を望む署名活動により、観光案内所として使用されることになったとか。
そういえば国立駅の三角屋根も再建されるんだっけかと、これまた中学時代に傾倒した某アニメのことを思い出したり。あれもまた観る機会は訪れるのだろうか。
今の自分でも、いけいけゴーゴージャンプをすれば、少しは高く飛べるだろうか。



夜は旅の楽しみ、ビジホ飲み。

連泊ではないので控えめに。少しでもご当地感をと市販品の生八つ橋買ってるのが何だか涙ぐましい。

はからずも追憶の旅といった感になった一日の終わり、あの頃から長い月日を経たようで、あまりにもあっという間に此処に至ってしまったなあと呆然。
何も成し遂げていない。我が人生の何とちっぽけなことか。

シュワシュワした酒を飲みながら泪。
チーズアーモンドは意外と合う。