旅打ち日記 阪神編インターリュード① 神戸ぼっち観光

念願の来阪と相成ったわけだが、阪神競馬場では厳しい洗礼を喰らわされた次第で。

 

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月曜日の朝。安いビジネスホテルの一室で目を覚まし、昨日一昨日の惨劇が夢ではないことと、決して期待に満ち溢れて新幹線に乗り込んだ土曜の朝にはもう戻れない事実を噛みしめ、世の非情さに少し涙。

幸か不幸か本日は園田の開催も無し、門外漢が岸和田競輪場まで足を伸ばすのもさすがに億劫ということで、旅打ちは一休みし、気分転換も兼ねて神戸観光と洒落込むことに。

 

とはいえ当方ノープラン。姫路城という存在は頭によぎるも、関東人のイメージよりも神戸からは遠い。
そこは姫路競馬が再開するという2018年の機会に譲るとして、今回は近場をのんびり散策することに。

宿をとった新開地から神戸の中心部、神戸オブ神戸の三宮界隈までてくてく徒歩る。
日常から離れた知らない地をただ歩くだけで幸福を感じることのできる安上がりなわたくし。

たまたまこんな素敵な施設の前を通りかかる。

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そうか、どこかの場外で地方競馬の馬券を買うって手もあるな……と頭によぎるも、今日は悪い流れを断ち切るための休養日でもある。誘惑は振り切って観光に徹する。

 

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ルミナリエの撤去の様子。幻想的な光のモニュメントも、こうなるとただの建造物というか邪魔くさいでかい物質。無性に儚さを感じる。

 

観光地ではとりあえず高いとこ行っとけ、という先人の教えに従い、開放している神戸市役所の高層階によじ登ってみる。

 

山側

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海側

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さてどこに行こうか。昼どきではあるが、ホテルの朝ご飯をあれもこれもと食べすぎてしまったため腹は減ってない。
山側も海側もそれぞれ良さそうだが、観光はのんびり派の自分の場合、1日で両方というわけにもいかない。さてどっちに行こう。
誰かに押されて水に落ちたら寒いやということで、山の方面へ。

 

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有名らしい北野のスタバ。なお、我が三十余年の人生でスタバに行ったことがあるのは記憶の限り1回のみ。勿論、特に用はないので写真だけ撮ってスルー。
ちなみにこのほぼ向かい側にはダルビッシュ記念館がある(写真撮り忘れた)。
出身地の大阪でもなく、母校のある宮城でもなく、北海道でもテキサスでもなく、お父さんが街並みを気に入ったという特に本人とゆかりのない神戸に記念館。さすが、凄い人はやることが違う。

天才の足跡に触れるのはまたの機会として、北野異人館街を散策。坂の上り下り運動を繰り返す。
下調べを全くしていなかったので、異国情緒溢れる建物が立ち並ぶ素敵な区域なんだろうなーぐらいにしか思っていなかったが、どの建物も入館料をとっており、一通りまわると結構な額になる。
いくつかの異人館に入れるお得なセット切符もあるが、人気の異人館どうしが入っているセットは無い。それはそうだろう、ドラクエとマリオを抱き合わせで売るゲーム屋がどこにあるというのか。人気ソフトにはバンゲリングベイなりポパイの算数なりが付いてくるもの。そんなことは30年前から知っている。

というわけで、有名らしい2館のうち風見鶏の館は外観の写真のみ。

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ところでこの界隈、素敵な雰囲気をもう少しで醸し出せそうなのに何かが惜しい。
というのもやむを得ないことだが、普通の住民も普通に住んでいる地域なので当然ごく普通の住宅も異国風の建物と混在している。それじゃ異国の街を歩いているような雰囲気は味わいようがない。

が、人気No.1、異人館界のキタサンブラックと呼ばれているうろこの家はさすが1,050円という強気な価格設定だけあって、一見の価値はあった。

 

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入場するとまず庭があり、このイノシシが出迎えてくれる。どうやら鼻を撫でると運気が良くなるらしい。万馬券万馬券と呟きつつ、ゴシゴシこする。これで明日の園田は盤石だろう。

 

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充分素敵な建物なのに、トランプ次期大統領をはじめとした有名人らを模したサンタ人形は却って邪魔くさいなと。

 

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こんなどこかで見たような人々も。製作時期は知らないが、1人だけムスッとしてるように見えるのは何かの象徴か。
そして左上の手も、森くんともとれるし、飯島女史ともメリーともとれる。芸術とはかように多様な解釈が出来るもの。

庭をうろつくのもそこそこに、建物内に突入。中々にイイ感じ。

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他の観光客もあまり多くなく、ふと周りに誰もいなくなった瞬間、かつて遠い異国から未開の地へと来るような心持ちで来航し、根を張った家族がこの家で暮らしていた……なんて想像が広がり、これこそぼっち旅の醍醐味と感じ入る。

 

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窓から神戸の街を一望。この建物が建築されたという100余年前は、ここにまったく違う風景が広がっていたのだろう。

なんだかんだで情感たっぷり堪能し、さあ次はハーブ園とやらにでも行こうかなと、異人館街を後にする。

そのハーブ園で、人生を変えるほどの出会いがあるなんて。

このときの自分は、まったく想像すらしていなかった。