2021クラシックへの道56回 スロースターターが頂へ駆け上がらないとは限らない(2021.1.17)

クラシックへ向けて、世代の芝1400m以上のレースを全てまとめているこのシリーズだが、割合で言えば今ぐらいの時期にまだ未勝利でダービーやオークスといった大舞台に辿り着ける者はほとんどいない。
なので、年明けからは新馬・未勝利戦は割愛して1勝クラス以上だけをまとめれば良いかなとも思ったのだが、数は少なくとも例外はいる以上そうもいかない。

昨年でいえばデゼルとアブレイズが年明けデビューからオークスに出走しており、特にデゼルは3月に新馬戦走って二ヶ月ちょっと後のオークスで2番人気に推されたりしている。
また、牡馬でもかのキタサンブラックが1月末の新馬戦デビューなのは有名な話だし、皐月賞1着ダービー2着のエポカドーロも初勝利は1月下旬と、例外の側に超大物が潜んでいることも。

というわけで、未勝利戦なんかも引き続き愚直にやっていかなあかんなと。

1/17(日)


◆中山5R 3歳未勝利 芝1600外 曇 良

⑩イズンシーラブリー ルメール
⑦ビューティフルデイ 三浦
⑫ルルローズ Mデムーロ

スローペースを番手で進めたビューティフルデイと、後方から外をまわして上がってきたイズンジーラブリーのディープ産駒2頭が叩き合いとなり後者が勝ち上がり。


◆中山11R 京成杯(GⅢ)芝2000 曇 良

③グラティアス ルメール
①タイムトゥヘヴン Mデムーロ
⑥テンバガー 戸崎圭
⑤ヴァイスメテオール 丸山
⑩プラチナトレジャー 田辺

このレースについてはこちら
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2戦2勝も真価はまだわからない。とりあえず放牧に出たようだが、直行かそれとも……


◆中京5R 3歳未勝利 芝2000 曇 良

③ウィンドリッパー 川田
⑧ブレークアップ 柴山
⑨セブンサミット 福永

好位につけ内側をまわったウィンドリッパーが、残り100ぐらいのところで抜け出して勝利。
陣営にとってのみならず、この世代の目玉の一つといえる存在であるモーリス×シンハライトのセブンサミットはほどほどに緩いペースで逃げを打つも粘れずに最後は突き放された。内容と4戦目にして勝ち上がれなかった事実から、さすがに春はもう諦めるしかないだろうか。

 


◆中京9R 梅花賞(1勝クラス) 芝2200 曇 良

②ディープモンスター 武豊
⑤ヴェローチェオロ 川田
⑥ニホンピロマリブ 小牧

スローで短い隊列での末脚比べをディープモンスターが制する。武豊が騎乗するディープ産駒の期待馬が2勝目と、胸ときめかせてしかるべきかもしれないが、どうもそこまで強いようには見えない。
相手強化・多頭数・関東輸送でどれだけできるか見てみたいが、次走はすみれSだとか。阪神だしまず少頭数になるだろうし、また真価は計りかねるかもしれないが、連勝なるか注目の一戦には違いない。


◆小倉6R 3歳未勝利 芝2000 晴 良

④タイフォン 菅原明
⑫ジャッカル 藤岡佑
⑥ラヴィエント 鮫島駿

出負け気味で後方からとなったタイフォンが、向正面から進出開始、コーナーは大外まくり上がって直線全馬交わしきるという強い競馬。どこでも誰相手でも力を発揮できるかどうかはわからぬが。


疑うようなことを書いてはいるが、グラティアスが厳しい展開でも変わらず強い可能性、ディープモンスターがまだまだ底を見せていない可能性は当然大いにある。
同様に、今週初勝利を挙げた馬が次走更なる飛躍を遂げてキタサンブラックやエポカドーロのような活躍を見せる可能性も、無いなんて言い切れるわけもなく。

いや無いかな……と思わなくはないものの、注目しないわけにもいくまい。