2021クラシックへの道㊴ 弟は大丈夫か?(2020.11.23)

東スポ杯デーのこの日は2020年3回目、そして最後の府中行。評判の駿馬のお手並み、というかお脚並みをとくと拝見することができた。
そして、この日は東西の未勝利戦でも評判馬が出走。近年最上の栄冠に輝いた優駿を兄に持つ若駒たちが今度こそ強い競馬を見せて勝ち上がってくれるか。大いに期待していたのだが……

11/23(月祝)


◆東京2R 2歳未勝利 芝1600 晴 良

⑩セラフィナイト 丸山
⑯アップストリーム 津村
⑮シルバースピリット ルメール

馬込みの中にいたセラフィナイトの前がいい具合に空き、好位にいたアップストリームに並びかけて叩き合いの脚比べ。セラフィナイトに軍配。


◆東京4R 2歳未勝利 芝2000 晴 良

⑧サトノフォーチュン 三浦
①トゥーフェイス 木幡巧
⑯アルマドラード ルメール

逃げ馬から離れた番手で実質スロー逃げと楽な展開だったことを踏まえても、5馬身差突き放しての勝利は尋常じゃない。夏から一変したか。
レイデオロの前弟アルマドラードは勝馬は仕方ないとしても、完全に差し切られ2着に残せなかったのはツラいところ。


◆東京5R 2歳新馬 芝1800 晴 良

①タケルジャック 北村宏
⑥グランワルツ ルメール
⑪マジックビューティ 石橋脩

スローの上がり勝負となり、好位にいた馬で決着。しばらく前が開かなかったことを考えると勝馬は見た目以上に強いかも。


◆東京6R 2歳新馬 芝1400 晴 良

⑥オンラインドリーム 武豊
⑯リュクスフレンド 横山武
④ハコダテブショウ 石川

テンよくハナをとりきったオンラインドリーム余裕の逃げ切り勝ち。1400mとしてはゆるめのペースだったが、隊列はかなり縦長。武豊が巧みなのか他がヘタなのかわからぬが、2020年のリーディングで豊より上位だった4名は不在であったことは記しておきたい。


◆東京11R 東京スポーツ杯2歳ステークス(GⅢ) 芝1800 曇 良

③ダノンザキッド 川田
②タイトルホルダー 戸崎圭
⑩ジュンブルースカイ 武豊
⑥プラチナトレジャー 田辺
⑦ヴェローチェオロ 横山典

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現地で観たのがもはや懐かしい。願わくばこの日活躍して年末の大舞台も制した若駒に、春の府中で再会できますように……

 


◆阪神3R 2歳未勝利 芝1800 晴 良

⑨ジェラルディーナ 北村友
⑪トウシンモンブラン 松山
④プリュムドール 藤岡康

出遅れたジェラルディーナがコーナーで徐々に進出し、内側で粘るトウシンモンブランを最後に交わして勝ち上がり。ゲート難に加え、若干ふらつく様子も見られ課題は多いが良血本格開花と相成るか。
一方ワグネリアンの全妹ミスフィガロは初戦で見せた素質の片鱗もどこかにいってしまったような負け方。兄と鞍上が見せてくれたドラマを思うと次の一変に期待したいが……


◆阪神6R 2歳未勝利 芝1600 晴 良

④テーオーダヴィンチ 浜中
⑬バンベルク 北村友
③エイシンイシュタル 坂井

ゆるめのペース。好位から抜けてテーオーダヴィンチ勝利。


◆阪神9R 秋明菊賞(1勝クラス) 芝1400 晴 良

①ブルースピリット 藤岡佑
⑪グランデフィオーレ 松山
③ピクシーナイト 福永

レースラップ33.8−35.9とかなりのハイペースだったが、他の先行馬は垂れるも逃げたブルースピリットは脚色衰えず。次の朝日杯でも掲示板確保の好走を見せており、力は本物と見て良さそう。
1番人気のピクシーナイトは派手に出遅れ最後方からとなるも、経済コースを通ってよく伸びた。福永曰く修正点がどうにかなれば大きい所に手が届くとのこと。その発言は年始早々に実証されることになる。


この日失意の結果に終わったレイデオロの全弟もワグネリアンの全妹も、1月半ば時点でその次の出走はしておらず、兄たちが到達した高みはおろか同じ舞台に立つことも極めて厳しい状況におかれている。
ごく当たり前のことながら、兄や姉が強くともその弟や妹が同じように強いとは限らない。親子でもそれは同じこと。であるからこそ、時折親譲り・兄姉譲りの勝負強さや切れ味の鋭さを見せてくれる者が出てきたときには血統の浪漫に感動を覚えたりするわけで。「弟は大丈夫だ」というごく平凡とも思える台詞に胸震えるわけで。

まだまだニワカの範囲内ではあるが、多少は競馬歴を重ねてきた。そんな感動に打ち震えることができる日もそう遠くはないのだろう。