旅打ち日記 札幌編Ⅱ① 小樽ぼっち観光 2019.8.14
3年連続3回目の北海道旅打ちへ。
よく月収が年齢×万円であれば社会人として上出来なぞというが、だとしたら俺めっちゃ若手やん平成生まれやん残業ない月はほぼ新卒やんといった低所得中年としては実に身の程をわきまえぬ所業と自覚はしている。
しかも今月はipadなどというこれまた自分ごときには過ぎたる利器を買ってしまったり、先月分のカード引き落とし額が想定を大幅に超えるものだったりと、やべーやべーと蒼ざめつつのフライト。
こうなったら開き直るしかない。要は勝って帰ればいいだけの話。
門別で、札幌で、今回の旅費のみならずここしばらくの浪費の分ガッツリ稼いで凱旋しようと夢見て北へ。
今にして思うと、実に幸せだったことで。
虹を架けるのも良いが、博打に勝ってカネの橋を架けて帰ろうと意気込んでの到着。
が、ここで血気に任せて鉄火場に突撃するのは得策ではない。これまでの旅打ちで総じてやられているのは、初日にいきなり勝負に打って出ているからという説もある。
芸人さんなんかでも、地方で仕事をするときは必ず前乗りするという方もおられると聞く。
というわけで、今回初日は観光しつつ鋭気を養うことに。
札幌をすっ飛ばし、更に北へ。
商都・小樽に到着。
ちなみにここに来たのは13年ぶり2回目。
若き日の自分は、またここを訪れるときにパッとしない中年に成り果てているなんて想像もしていなかった。
街並みの情緒は良いとして、この日は北海道といえど結構暑く、また始発とフライトの時間の関係で、未明のうちに起床して最寄の二つ隣の駅まで歩いたりしていたこともあり、昼頃にはバテてきてしまう。
これは速やかに補給せねばヤバい。スタミナが残りわずかになり、肉やケーキが入っていることを期待してカプセルを開ける悟空のように、市街を探索。
人気シースー店にたどり着く。よもやパンティが回っていて足が速くなるなんてこともなかろうと、暖簾をくぐる。
「笹木、僕たちの生まれ育った小樽は、日本一の寿司どころだ」
「関口……」
こんなやりとり(うろ覚え)を見て以来、小樽でシースーというのは憧れ。アラフォー世代以上でないとわからんネタばかりで申し訳ない限り。
13年前には旅程の都合で回避せざるを得なかった小樽の寿司を大いに堪能して店をあとに。
が、疲労に重ねて昼からビールなぞキメてしまったために、もう身体はおやすみモード。
朦朧とした意識で彷徨し、気が付いたらペンギンの群れやら、海獣のショーやら、さっき寿司屋で食ったサカナたちやらを眺めている自分がいた。
そして根性ふりしぼって坂を登り、展望台から海を臨む。
絶景に向かって高らかに歌う。
そして札幌へ。
この日、大通公園では夏祭りが催されていて、屋台なんかを冷やかして歩いてみると、内地のお祭りでは排除されつつあるアチラのスジの方々がご活躍。
ふと、今だったらテキ屋の信ちゃんとか美味しんぼの田畑さんの叔母さん出てくる回とか放送できないのかなあとか思ったり。
おのぼりさんのごとくキョロキョロしながら魅惑の街・すすきのを往来し、寝ぐらのホテルに到着。
ひとっ風呂浴びて、お待ちかねのビジホ飲み。
この日は北の地で絶大な権勢を誇るブロガー様に教えていただいたみよしのの弁当をテイクアウト。
思えばひき肉と野菜とニンニクを小麦粉の皮で包んだものがカレーに合わないわけもなく。
ンマンマと食って、グビグビと飲んで、意識を飛ばす前乗りの夜。
後から思えば、競馬とかやんない方が幸せな旅だったのかもしれない……