社会は理不尽で出来ている以上、将棋連盟のあのザマは当然なのかもしれない

ごく一般的な会社において、会社全体でも部署内でも良いが、何かしらの理不尽が存在し、いち従業員がそれを改善させるべく働きかけを行ったとして。
おそらくその者は全力で叩きつぶされることだろう。下手をしたら逆に責任をかぶされ、排除されてしまうことだってあるかもしれない。

そういう理不尽に理不尽を重ねた仕打ちを受けている人は何人も見たことあるし、自分自身も泥を啜るような思いをしたことがある。

別にブラック丸出しの企業とかでなくとも、組織というのは往々にして平気で個を蔑ろにする。秩序を保つためにはあっさりと外道な行為に走る。
そこにある秩序とやらが反吐の出るほどに腐った代物であったとしても。

そして、そういう憂き目に遭っている者に手を差し伸べる者などはいない。誰も助けない。下手に巻き添えを喰わぬよう、傍観に徹する。
損をするだけの行動など馬鹿がすること。
自分自身、俺そういう立場だなあと自覚することもしばしば。

 

正義は勝つ。などという言葉が嘘であることはみんな知っている。
もし正義側が勝とうとするならば、まず正義であることを放棄しなければ厳しいという構造的矛盾すらある。

それでも自分が属している組織と事を構える、徹底的に戦うのであれば、当然そこの構成員であることを放棄する覚悟と準備が必要となるだろう。
本来辞める必要などない筈なのだが、凄まじく居たたまれない空気の中で頑張れる人間は少ない。
そして、そんな労力と時間を費やすぐらいなら物言わず去っていく者がほとんどであろう。

そんな現実を普通の社会人ならみんな知っている。自分も他の人よりだいぶ遅くなったが今は知っている。

何でそんなことをつくづく思ったかというと、将棋連盟による三浦九段の冤罪事件。

連盟のとんでもない出鱈目なやり口に何も言えない、将棋を指すことしかできない非力な棋士たちに何かを期待するってのも酷な話かなあと思ったり。
少なくとも見て見ぬふりはしていない大平五段あたりに好感を持てたり。
不当な圧力に屈しなかった三浦九段を心から応援したかったり。これからも屈しないでほしかったり。

何だよ将棋界もこんなんなのか、しかも一般企業と比べて著しく程度低いじゃねえか。と思ったり。

日頃社会の中で理不尽をやり過ごしている多くの将棋ファンがどれだけ幻滅しているか。
理事の皆さんはすぐに自覚した方が良い。