はい、東京で消耗しています

ちょっと想像してみた。

仕事を終えた火曜日ぐらいの夜。今日もただ日々の作業をこなしただけで仕事に対する充足感など一切なく、のしかかるのは疲労感ばかり。
いつも混んでる帰宅電車に揺られ更にくたびれ、ああ週末はまだ遠いなあとトボトボ歩く帰り道。
貧弱な姿かたちをした眼鏡の男性がニヤつきながらおもむろに近づいてきて、軽い声で問いかけてくる。


「まだ東京で消耗してるの?」


さすがに温厚でならした自分であっても、にこやかに応接できる自信はない。


「うるせえなモヤシ野郎、ぶっとばされたくなかったらさっさと消えろ」


ぐらいの言葉は投げかけてしまうことだろう。

 

イケダハヤト氏の代名詞ともなっているブログのタイトルについて、にゃにおうと反発を覚えつつもどこか痛いところ突かれたなと感じる方も多いのではなかろうか。
社会の歯車として地道に働いている人間こそが尊いとか、職業に貴賎なしとか、正論はいくらでも言えるが、それは自分の仕事に誇りが持てる場合に限る。

不平不満を抱え、どこかで「こんなはずじゃなかった」と思いながら日々を大便製造機として過ごしている生き物は、まさしく東京で消耗しているとしか言いようがない。
あのタイトルがブロガーとして功成り名を遂げた方が抱く本心か、自己演出のためにとっているスタンスかはわからないが、良くも悪くも人をざわつかせる、見事なフレーズだと思う。

そんなブログを初めて数記事拝見させていただいた。

www.bakenbaka.com

 

別段、これといったキッカケはないのだが、早朝覚醒から二度寝しようにもなかなか寝付けず、読者登録しているブログ巡りして時間をやり過ごしていた際に、氏の名前を見かけた。
そういえば、存在は何となく知っていても、この方のブログを読んだことはないな、ちょっとひとつふたつ読んでみようかなとアクセスした次第。

3つばかりの記事を読んだ。
ひとつは、noteでの収益報告。
ひとつは、書くんだったら大量に書け的な啓蒙。
もうひとつは何だったかよく覚えていない。

とりあえず、どの記事も何ひとつ面白くはなかった。
殊更につまらないとくさすべきものでも無かったが、まったく興味が惹かれない退屈な文章や数字の羅列がそこにはあった。
自分が読者登録しているブロガーさんたちの方が、遥かに日々興味深く、質の高い読みものを生み出していると断言できる。

だからこそ、ああこの人は本当に凄いんだなと感嘆した。
皮肉でも何でもなく、もうこの程度のパフォーマンスでも成立してしまうほどの位置に到達した方ということなのだろう。
面白くない記事を連投していても、人が集まり、収益を生み出すシステムを確立したということなのだろう。
もはや存在そのものが有り難がられるクラスだということではないか。

ああ凄いなあ。比ぶべくもない零細ブログとはいえ、自分も日々記事を送り出している身として、学ぶべきところも多いんだろうなあと素直に思った次第。

が、多分なかなか氏のブログを再訪する機会は訪れないだろう。

前記事で書いたように、何事も優先順位というものがある。
競馬の検討をしたり、録画したきりのアニメを観たり、良い感じの手でしてくれる系の動画を探したり、読者登録しているブログを巡ることの方が、自分にとっては今のところ優先すべき事項である。

何よりも。
明日もたっぷり東京で消耗しなければならないのだから。