2021 神戸新聞杯 感想戦

若駒と古馬、それぞれ春を制したトップホースがお出ましのGⅡ戦が東西で組まれている、なかなか豪華な番組編成の9月最終週。
これ自体安からぬ賞金とGⅡ勝馬の称号が掛かった重要な一戦であるのは当然だが、同時に来たるべき大舞台への前哨戦でもあって、更にいよいよ幕を開けるGⅠ戦線への景気付けでもある。
我々としては、ここで一儲けして決戦の日々へ向けて心とフトコロに余裕を持たせる絶好の機会でもあるわけで。

まずは最後の一冠へ向けた最重要トライアルであり、そこには向かわなそうであるがダービー馬始動戦でもある注目レース。

◆神戸新聞杯

【着順】
⑤ステラヴェローチェ ◎
⑦レッドジェネシス
④モンテディオ
⑩シャフリヤール ▲
③キングストンボーイ △

 


ダービー馬以外もなかなかの好メンバーで、できれば良馬場で見たかったのだが、雨が思ったより強く、思ったより降り出しが早く、不良馬場での一戦となってしまう。
そうなると、バゴ産駒で昨年のサウジRCでの鮮烈な勝ち方も印象深いステラヴェローチェが想定以上に人気を集めたのも必然。

実際、シャフリヤールやキングストンボーイが中団から外まわして伸びあぐねるのを尻目に、後方から馬場の中程をつくや道悪なんて何のそのとばかりにグイグイ伸びて、勝ち切ってしまうのだから流石というべきか。
もちろん、重馬場専用機というわけでもないことも春に実証済。この勝ち時計2:18.0という消耗戦のダメージが大きくなければ、菊でも中心視しないわけにはいかないだろう。

唯一勝ち馬に喰らいつけたレッドジェネシスは展開利と道悪巧者の可能性もあるが、よく考えたら初勝利以降で弱かったのは東京のみなので、府中嫌いという可能性も。
こちらも半分フロックとナメて掛かったらえらい目に遭うかも。

一方、シャフリヤール、キングストンボーイ、そして積極的に勝ちに行ったように見えたワンダフルタウンは馬場が合わなかった可能性アリ。いずれもここで見切るのは早計ではある。
とはいえ、ダービー馬については次があっちで人気するなら切りかな、あっちに挑戦して人気もそこそこなら買いかな……などと皮算用したくなってしまうところでもあって。


かくしてラスト一冠へ向けたトライアルは牡牝とも終了。結構な波乱が多く、本番は難解でもあり面白くもありそう。
やっぱどっちか観に行くかなぁ……