2020 ヴィクトリアマイル 感想戦

前日の雨からうって変わった晴天の日曜日。
こんな日が訪れる度に、どうして競馬場へと出向くことができないのかと恨めしく思ってしまうのはいつまでか。
ほぼ全ての娯楽が全滅の中、競馬だけは続いていることへの感謝を忘れてはならんと自己を戒めつつ、テレビの前で、魂だけを府中のターフへ。

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◆ヴィクトリアマイル

◎⑫アーモンドアイ
◯⑦ダノンファンタジー
▲⑤プリモシーン
△②ビーチサンバ
△⑯ノームコア

【買い目】
3連複 ⑫ー②⑤⑦⑯
3連複 ②⑤⑦ー②⑤⑦ー③⑤⑦⑯⑰⑱

メインのアーモンドアイからの3連複は、当初はサウンドキアラやらシャドウディーヴァやらの無印の気になる馬を3列目に入れて広く構える予定だったのだが、ラヴズオンリーユーを切るのでガミらないものの、どれが当たっても資金倍程度止まり。果たしてそんなん競馬をしてると言えるのか。
ここは印を信じて相手を絞り、万一アーモンド飛んだ場合の馬券は、どれが来ても万馬券なのでヒモを手広く。

 


【着順】
⑫アーモンドアイ ◎
⑱サウンドキアラ
⑯ノームコア △
⑬トロワゼトワル
⑦ダノンファンタジー ◯

一瞬、ああ手広くいってればと思ったが、よく考えたらサウンドキアラもノームコアも3列目候補。どうせ外れてたならまあしゃあないかなと。

ハナを切ったのはトロワゼトワルで、絶対逃げねばお話にならぬタイプと思われたコントラチェックは番手に控えてしまう。セラピアの当日取消もあり、テンの3ハロンはスローといっていいペース、その後緩みはなかったものの馬場とレースレベルを考えたら平均ペース程度。
つまりは、絶好のスタートから苦もなく好位につけたアーモンドアイにとって何ひとつ問題のないレースと相成る。

それにつけても実況が思わず「現役最強!」と絶叫してしまう勝ちっぷり。確かに状態さえ良ければ圧勝するのはむしろ当然と思っていたが、いずれ名を馳せた女傑たちを相手に、鞭を使わないどころか追う仕草もほとんどせずにぶっちぎってしまうとは。
諸条件が合わなかった有馬記念では脆さを見せたが、逆に条件さえ合ってしまえば、やはり一頭だけ違う動物、違う乗り物と思わせる強さだった。

2着以下は、概ねテンから位置をとりにいけた実力馬で上位を占める。
とりわけ大外枠から隣のコントラチェックの後を追い果敢に前につけたサウンドキアラは松山騎手会心の騎乗。一頭の規格外がここに出てきてさえいなければ、人馬ともに大賞賛のGⅠ制覇となっていたことだろう。
サウンドキアラが進出するのと入れ替わるような形で、若干馬とケンカしながら控えていったダノンファンタジー川田とは実に対照的。もうここの騎手力は完全に逆転しているとみなして良いかもしれない。

他の馬では、もう終わった疑惑もあったシゲルピンクダイヤが印象的。ただ、次も同様かどうか。扱いがより難しい存在になりそう。


というわけで、2020年のヴィクトリアマイルは後年振り返るとき、アーモンドアイの7文字以上は必要ないほどの圧巻の勝利で幕を閉じた。
あの走りを現地で目の当たりにできなかったのはつくづく残念であるが、更に残念なのがそれを届けるグリーンチャンネルのカメラワークが、まあ柔らかめに言って超絶のクソだったということ。

直線の一番面白いところで、何故かアーモンドアイだけにカメラが寄っていき、そのことで他馬の叩き合いも見れなければ、ターゲットの加速具合すらわかりづらくなるという本末転倒。しかもその時間が何と10秒ほど、アーモンドアイ単独になった時間だけでも5秒ほど。どう考えてもあり得ない。

競馬の魅力を削ぎ、歴史的名牝の魅力をも大いに損なう映像を届けたディレクターだかスイッチャーだかには未だに憤りが収まらない。
自分は近年GⅠシーズンのみグリチャ契約しているが、そのほぼ唯一の理由はGⅠをより良い映像・実況で楽しみたいからである。今現在無料開放を良いことに未契約で視聴している身で言うのも何だが、こんなボケナスなことされるようであれば、有料に戻っても二度と契約せず、始めた頃のようにBS11と地上波での競馬ライフにしようかなと検討している次第。


まあそんな憤りが湧いてしまったのは残念ではあるが、この名牝の現役生活も残りわずか。
その姿をしっかりと焼き付けたい。願わくば現地でこの目でと、改めて思えたレースだった。