旅打ち日記札幌編① 札幌競馬場 2017.08.19

旅打ち第六弾、ついに念願の北海道行。

小倉のときと同様、運賃やら諸々の都合で早朝の飛行機を予約したため、4時起きからの夜明けの街を2駅ばかり歩いて、多摩川駅初の始発にて羽田空港へ向かう。
2月の冷気に身を縮めながら静謐を歩くのは心地良かったが、8月は朝まだきの時間から既にうだるような暑さで、若干やられるところからの旅のはじまり。

イイ年して慣れない空港でマゴマゴしつつ保安検査やら搭乗手続きやら済まし、イイ年して機上からの雲海に感動。

日常からの離脱。
憂き世のことはすべて忘れて、旅を楽しめ、旅打ちを楽しめと、空と雲と、広大な北の大地が迎えてくれる。


空港から電車を乗り継いで札幌競馬場に着到。1R前からなまら賑わっている。

まあ、東京なんかと比べてしまうと小ぢんまりとしており、観戦できるスペースも絶対的に少ないといえるのだが、非常に心地良い空間。
天気も良すぎるぐらい良く、北海道といえど日差しに焼かれる灼熱の夏競馬。
が、少し雲がかかると、俄然過ごしやすくなるあたりは本州とは違うところ。
 


さて馬券。旅の馬券はかき捨てってことで、普段滅多にやらない12R全買いなぞやってみる。

馬が走る。はるばるやってきたオッサンは馬券を握りしめて固唾を飲んで見守り、歓声を上げたり悲鳴を上げたり。
異常に楽しい。身体中の毛穴という毛穴から何か飛び出ちゃいそうなぐらい楽しい。
考えてみれば、競馬場自体エプソムカップの週以来2ヶ月ぶり。しかも初めて来た札幌競馬場。これでアゲアゲにならない方がどうかしている。


本開催の目玉の一つ、マジックマン・モレイラにはあえて逆らってみたり、願いを託してみたり。
いきなり連勝したり、さすがのアベレージを叩き出す。モレイラが勝つ度に、引き上げてくる日本人騎手に向けて「モレイラに教えてもらえ!!」と怒鳴るおじさんには笑わせてもらった(翌日もいた)。

白竜ことホワイトドラゴンさんも出走。白い。
だいぶ荒ぶっていたことが影響しているのか、イマイチの走りぶりだったのが残念。

馬券はまずまず調子良く、12R中5R的中で上々と思うも、よく計算してみたらトリガミ1回、ほぼトントン1回など含まれており、トータルではごくごく僅かなプラスのみ。
あまりに夏競馬やられすぎて、自分の中でのこれぐらい当てたいというハードルが下がっていたのかもしれない。


騎乗停止から復帰のこの人も【0.0.0.5】と低調。改めて写真を見ると今日あかんなオレ、みたいな表情をしている。
きっと明日はアングライフェンでやってくれるんじゃないかと、このときは思っていた。

いつまでもやってたいのに、いつまでもやっててくれはしないのが競馬。あっという間に最終レースも確定が出て、札幌競馬場初日は御開きと相成る。
 


遊び好き・道楽好きの方であれば、ここからが本番とばかりに、夜のすすきのに繰り出すところなのだろうが、こちとら馬券師修行中の身。
夕刊紙無しの地域だったためいつもの東スポでなく競馬エイトを購入し、すぐさまホテルにチェックイン。せいぜい口を潤す程度に盃を傾けながら、翌日のレースに向き合う。勝負は既に始まっている。

ちょっとザンギが多すぎて腹パンパンに。
うまい棒は札幌競馬場をLINEで友だち登録することで進呈いただいた一品。そりゃ競馬場はどこだって友だちですわ。

旅先のホテルで、飲んで食って競馬新聞眺めて。競馬場で過ごすのとひけをとらない最高の時間。
が、本日起きたのは早朝というより、まだ夜中といえる時間帯。当然眠気が襲ってくる。

明日勝つのはどの馬か。どんな馬券を買ったものか。考えがまとまることはなく。

心地良い混濁に、意識は吸い込まれて。