2021 ホープフルステークス 予想

GⅠになって早5年目となる2歳王者決定戦。
そして過去4回は全て1番人気が勝利と、実に固いGⅠレースとして位置付けが固まりつつある。

しかし、今年のメンツを眺めると、東スポ杯や京都2歳Sといった、主要前哨戦の勝ち馬は出てきておらず、府中マイルで半馬身差勝ってきた者が唯一の重賞ウイナーで1番人気といった塩梅。
これは年の最後に、負け続きのヘボ馬券師に一足早いビッグなお年玉をプレゼントしてやろうという計らいではあるまいか。

◆ホープフルステークス

◎⑤キラーアビリティ
◯⑬フィデル
☆②アケルナルスター

 


全頭の前レース、気になる馬は更に前のレースも見てみたが、正直この15頭がぶつかって、誰が勝っても負けてもさほど驚きはしない。
もちろんコマンドラインが強い勝ち方を決める可能性もあるが、府中マイルでのキレ勝負しか経験のない1番人気馬をここで買うのは流儀に反する。これは来ちゃったら仕方ないと切るべき存在。
そして1番人気を切ったとなると、あとは素直に強く見えた馬を買うべし。

朝日杯を勝ったドウデュースや、力を発揮できなかったジオグリフあたりは、よくホープフルこそ適鞍だったと言われているが、個人的にはどうも流れに乗り切れない競馬になり、それでいて猛烈な末脚でセリフォスに肉薄しての3着だったダノンスコーピオンもそう言って良い一頭だったのではと思っている。まあ厩舎的に今後マイラーに作り変えられてしまうのかもしれないが……
必然、そんなダノンスコーピオンと殆ど互角に戦い、騎手同士の駆け引きにより惜しくもクビ差敗れたキラーアビリティを高く評価せざるを得ない。
鞍上も今回早い段階で抑えた福永が乗れなくなってしまうと、今や関東トップ、いや日本でもトップの一角である横山武史を確保。彼が二度も栗東まで来て調教に乗りに来ているあたり、陣営の本気度が窺える。(ちなみに武史は15日と22日に美浦でエフフォーリアの、16日と24日に栗東で当馬の追い切りに跨っている)
ここはつい2日前と同じ勝負服を着たこの若武者が、その時は封殺したクロノジェネシスの調教師に勝利をもたらしてくれるのではないだろうか。

爪の不安で1つスキップした後に使った京都2歳Sで差のない3着だったフィデルが、思いのほか人気していない。
今回上昇してきそうな気配があり、ほぼキャンターだった最終追い切りも、合わせていたサトノヘリオスより動きは良さげに見えた。そして人気ない方を選んだ川田が怖いことは今年の安田記念やマイルCSなど幾度となく実証されている。
終わってみれば、もうこんなオッズでは買えない一頭になるかもしれない。

そして、前走未勝利でレースレベルも低かったのかもしれないが、それにしても惚れ惚れとするような末脚でごぼう抜きしたアケルナルスター。あれだけ見たら中野雷太が「まるでディープインパクト!」とか叫んでもおかしくはない勝ちっぷりだった。
変に人気していたら買えないが、どうやら人気薄。そうなると、もしかしたら相手レベルが上がってもあんなん出来ちゃうんじゃないかとか、中山にも適応できるんじゃないかとか、そんな希望に幾ばくかのお金を投じたくなってしまう。


何が来てもおかしくない混戦、あとは変に取捨をせず、ワイド主体でも十分な実入りが見込めると目論みつつ、この3頭で決まったら一気にオーラス大逆転なんて夢も見させてもらうことにしよう。