2021 秋華賞 感想戦
人だかりで入場規制のパドック。
パドックがパニック。
前日、重賞非開催の土曜にも関わらず阪神競馬場がgoto時のエリ女デーやマンボウ発令時の大阪杯デー以上に賑わっていたことから、ソダシ効果も鑑みると十分に予想できたこと。
自分も折角なので早めに見やすいところを陣取ろうかなとも思ったのだが、思い出のインデックス程度に写真は撮るものの別段カメコでも無し、期待のジェラルディーナはじめ好メンバーが揃った10レースの準OP戦をこの目で観れるチャンスを捨てることもあるまいと、パドックは諦めることに。
というわけで、秋華賞の舞台には間に合わなかった名牝候補の快勝を見届けた(馬券は3複でタガノ切ってハズレた)後、パドックは遠目から何とか眺める程度。
この時、既にソダシの様子がおかしかったと主張する自称目利きがレース後に大挙出現しているようだが、まあそれはさておいて、牝馬三冠最終戦へと盛り上がりは最高潮へと向かっていく。
これを観るために、はるばる阪神までやって来た。
これを観るために、一年以上彼女たちの戦いを追ってきた。
泣いても笑っても、世代最終戦。
◆秋華賞
◎⑫アカイトリノムスメ
◯⑭ファインルージュ
▲④ソダシ
△②ステラリア
△⑮アナザーリリック
【買い目】
3連複 ②④⑫⑭⑮
馬連 ⑫ー④⑭
このままだと両的中しないと配当は知れたもの(△両方来るパターン除く)なので、本命を軸にするか、5番手のアナザーリリックは切るか、◎ー▲の馬連は買わないかで悩んだのだが、結局どれも捨てきれず。
その時点で、出目によっては当たってもそれなりという堅めの勝負に。
【着順】
⑫アカイトリノムスメ ◎
⑭ファインルージュ ▲
⑨アンドヴァラナウト
⑤エイシンヒテン
⑥スライリー
注文通りエイシンヒテンが逃げ、番手にソダシ、関テレの配信で語っていたとおり福永先生がそれをマークする形、アカイトリノムスメも好位置。
ファインルージュがやや後ろすぎるのと、アールドヴィーヴルが前にいたこと以外は概ね想定どおりの隊列がホームストレートを過ぎ、コーナーに差し掛かっていく。
問題はペース、どうも3ハロン通過時点では割と遅そうだったが……と思っていたところ、5ハロン通過が1:01.2と出てざわめく場内。ハイペースにはならないと思ってはいたが、GⅠとしては遅すぎる。
ソダシに勝ってくださいと言わんばかりのレースだったと後にアンカツ氏が述べていたが、当方もそれは思っていた。こんなの、余力十分で迎える直線の入りぐらいで前を捕まえて、抜け出して振り切るだけのカンタンなお仕事やん、と。
しかし、コーナーの辺りでどうも手ごたえが怪しげに見える白き女王。
ん?気のせいか?と思ってるうちに馬群は直線に。ソダシは伸びない。難なく捕まえる筈のエイシンヒテンを捉えられない。
伸びてきたのは、好位で虎視眈々と狙っていたアカイトリノムスメ、内をついたアンドヴァラナウト、そして後方からファインルージュ。
ソダシが沈んだことを除けば、人気3頭が順当に力を発揮して競い合うラスト1ハロン。
怒涛の脚でファインルージュがアンドヴァラナウトを交わすも、先に抜けていたアカイトリノムスメには届かない。桜花賞・オークスとも好走していた三冠馬の娘が最後の一冠を戴くことに。
というわけで馬連はゲット。本命対抗のフィニッシュでありながら、先述のとおり馬券を絞りきれなかったため薄利とはなったがまあしゃあない。
アンドヴァラナウトを言うほど強くないのではと思っていたこと含め、まだまだ未熟だということだろう。
レース後、勝馬のこと以上に巷間を賑わしたのはソダシの敗因。
最初は距離もたなかった(時計の掛かる状態の阪神2000は厳しかった)のかなと思ったが、それだとコーナーのあたりで早々と手ごたえが怪しくなったことの説明がつかない。
おそらく何らかの失調があったのではと見てはいたが、ゲートにぶつけて歯を折ったとか、待機所でフリーズしたとかの情報が後から入ってきて、想像以上に様子がおかしかったことに些か驚いた。
こういうの一時的なものなのか、今後も尾を引く事象なのかはわからないが、考えてみれば母親はあのブチコ。キャリアを重ねてどんどん癖がひどくなり、明け5歳早々に引退となった彼女とは違う道を歩んでほしいと切に願う次第。
牝馬たちの世代戦はこれにて終了。
この日歓喜に湧いた者も、健闘するも届かなかった者も、思いも寄らぬ屈辱にまみれた者も、よりハイレベルだったとも囁かれる一つ前のレースを制した超良血も、どの陣営も既に次なる舞台への挑戦を見据えていることだろう。
我々も、この馬は次はあのレースかな、あの馬はあっちに進むかな、などと想像を巡らせ、その時を楽しみに待つことにしよう。