2021 宝塚記念 予想

当時現役最強と見なされていた二冠馬ドゥラメンテ
菊花賞・春天を勝ち、覇道を進まんとしていたキタサンブラック
前年の古馬王道を席巻したラブリーデイ
そして、それら全てをなで切りにした女王マリアライト
他にも後に頂点を知るサトノクラウン、シュヴァルグランなど強者たちが仁川に集結。

今にして思えば、自分にとって初めてとなったあのグランプリは、まさに夢と呼ぶに相応しいレースだった。
それを思うと、続々有力馬たちが回避、或いは初めから見向きもしていなかった今年の宝塚記念は、頭数といいメンバーレベルといいちと寂しいことは否めない。まあ近年では2016年みたいのはかなり特別だったようで、大体こんな感じではあるのだが。

絢爛豪華なオールスター戦といった趣きではなく、現役最強を争う2頭の女傑の一騎討ちといった感のある今期のグランプリ。
両者強いのはどちらか、はたまた割って入りうるだけの存在はいるのか。
正直今週はサラリーマン稼業がかなりしんどかった中、ずっと考え続けた答えがここに。

◆宝塚記念

◎⑦クロノジェネシス
◯⑩カレンブーケドール
▲⑬キセキ
△②レイパパレ
△⑨アリストテレス

 


結局、上位人気馬に印を付けることに。ちと手が出したくなるような穴馬は見当たらなかった。

何度か述べてきているが、アーモンドアイが引退した今、クロノジェネシスは少なくとも2000〜2500の距離では牡牝ひっくるめて現役最強だと思っている。
3歳時エリ女以外すべてのレース(それもほとんどはトップクラスの戦い)で馬券内に入り、とりわけ連覇中のグランプリの走りぶりを見ると、一頭だけ違う乗り物のようだった昨年宝塚記念はもちろん、道中の位置どりが悪く、かなり無理めな仕掛けを余儀なくされた有馬記念なんかは着差以上に別格の強さに見えた。
思いのほか雨が降らず、今年は開幕二週目ということもあり、例年と異なり速い馬場になる可能性もあるが、この馬が高速馬場でも高いパフォーマンスを出せるのは昨年の天皇賞秋などで実証済。(相対的にはタフな馬場の方が優勢にはなると思うが)
ずっとコンビを組んでた北村友一からの乗り替わりを危惧する向きもあるようだが、先に述べた有馬記念はじめ、この馬は鞍上に勝たせてもらってきたのではなく、鞍上を勝たせてあげてきた馬。余程手が合わないということがない限り、まず弱化にはならないだろう。
海外帰りも不安視されているようだが、走ったのは3ヶ月前で、その後しがらきでじっくり調整されているとなると、雨中の消耗戦だった大阪杯組や、長距離で内容もタフだった春天組と比べたら、むしろ見えない疲れへの心配は少ないのでは。
好きな馬でもあるし、当然人気はしてしまうが、本命にしない要素がなさすぎる。

相手筆頭は同期でこちらも歴戦の強者カレンブーケドール。さすがに春天の3200は長すぎた上に積極的に行きすぎて最後鈍ったが、それでも3着には残し切った。
適正距離に戻る今回は、上位争い必至。

大外枠が出来過ぎの気もするが、2年連続2着のキセキも是非買いたい一頭。
ムラがあるタイプではあるが、前走の香港もその前の金鯱賞も、まだ終わってはいないと思わせるだけのものはあった。
前から行くか後ろからになるか想像はつきにくいが、前で残したり後ろから突っ込んだりする底力はある筈。適舞台で展開向けば3年連続も十分に狙える。

打倒クロノの最右翼とされているレイパパレだが、まだそこに位置付けるのは早計かなと。
大阪杯の勝ちっぷりは見事そのものだし、マグレであれだけのパフォーマンスは見せられないのだが、ゴール後の各人馬の汚れぶりを見れば、彼女が他馬と比較したらどれだけ気持ちよく走れたか一目瞭然。
今回どれだけ主張してくるかはわからないが、ユニコーンライオンという同型がすぐ隣の最内におり、ペースや馬場状態如何ではキセキの福永祐一が主張してくることもあり得る。また、クロノやカレンも好位からしっかりマークしてくると思われ、前走ほど気持ちよくは走れないだろう。
また、あの大阪杯は、モズベッロの躍進が昨年の宝塚記念と重なるレースだったが、彼を物差しにした場合、レイパパレの位置にいるのはクロノではなくキセキということになる。その遥か前にクロノ。
距離不安も抱えており、ちょっと中心視はしづらい。とはいえ、さすがに完全に切るには怖いという困った存在だが、妙味爆上がりを狙って、強かったらしょうがないと切ることも一考。

アリストテレスはどうも脆い印象もあり、できれば切りたい一頭ではあるのだが、実は中距離の良馬場向きであり、向いてないのに能力だけで菊花賞好走、春天もそこそこ頑張った、AJCCも苦手な馬場だけど能力でこなした、距離と馬場両方ダメだった阪大だけ凡走したという説もある。
ここで本領発揮、勝ち負けまでしちゃうということもあり得そうで怖い。


こんな感じだが、△を入れるか切るかも含め、買い方はかなり難しくなりそう。
上半期ラストを飾るグランプリ、何とかいい形で終えたいのだが。