旅打ち日記北九州編① 小倉競馬場 2017.02.18

羽田を発つ飛行機の時間は6:20
最寄駅から始発に乗って行ってターミナル到着が5:55
飛行機慣れしてる方なら余裕だろうが、恥ずかしながら当方40年近く生きてきて、飛行機に乗った経験はわずか1回(2回でなく1回である。北海道まで普通列車乗り継いで行き、帰りだけ空路という経験をしたことがある)。
発券やら荷物検査やら勝手がわからずまごまごしてる間に飛び立ってしまう、なんてことになったら取り返しがつかない。かといって空港近くに宿をとったりしたら何のために安いチケットをとったのかわからない。

そこで路線検索などを駆使。最寄駅から二駅隣の多摩川駅まで30分強かけて歩き、多摩川線の始発電車に乗り込めば羽田空港国内線ターミナルに5:32には到着できることに気づく。
というわけで、4時前という、早朝というよりまだ夜中の範疇に入る時間に起床。身支度を整え、朝まだきの静謐な街を歩いていく。
いつもながら旅立ちの朝は、静かな興奮といった、不思議な感覚に身を包まれる。ここでの徒歩移動は少しもだるくなく、むしろ心地良い。

JRの蒲田駅から京急蒲田駅が思っていた以上に遠く、想定より一本遅い電車にはなったものの、それでも余裕をもって到着。おかげで発券機の操作を一度間違うも問題なく飛行機の羽根につかまることができた。

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あいにく座席は3人掛けの真ん中しか取れなかったが、窓際の兄ちゃんがへばりついて外を見るタイプの人じゃなかったため、空からの景色もある程度楽しむことができた。凄いよね。高いよね。
道中、スポーツ紙眺めて検討してたらあっという間に目的地に着いてしまうのは旅打ちの常。北九州空港に到着。

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競馬場行きバスの時刻表を見ておらず、空港内ウロついて、滑走路の写真撮ったり、帰りのために土産物眺めたりしていたところ、1R前に間に合うバスが出てしまっており、1時間半ばかり足止めを食らったバカがいたという。
今後行くご予定のある方はとても本数少ないので、時刻表は必ずご確認のうえで。

 

まあ予定より少し遅くなったものの無事到着。

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JRAの競馬場もこれで6場目。1年前にはさほど競馬に興味がなく、福永祐一の存在も知らなかった人間がよくもまあと、我ながら驚くやら呆れるやら。

 

 

小倉といえば、イメージ的にはローカル中のローカル。修羅の国といわれる土地柄もあり、地方競馬のごときうらぶれた鉄火場なんじゃなかろうかと勝手に思っていたところ、まったく違って、屋内も屋外も豪華&清潔。

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目が血走ったおっさんばかりかと想像していた客層も、東京同様ファミリー層やらも結構おり、全体的にはライトな雰囲気寄り。

 

パドックも見やすくて綺麗で良い感じ。

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何よりも馬場を臨むとすぐ向こうに山々。のどかで、風光明媚で、最高の眺望。

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ウットリ、吸い込まれそうな心持ちがするものの、はるばる良い景色を眺めにきたわけではない。いざ尋常に馬券勝負。

 

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買ってる馬に走れ走れと念を送り、切った有力馬に止まれ止まれと邪念を送る。
そういや輪乗りを間近で見たの初めてだけど、結構馬を宥めるのに声掛けてたり、口笛吹いてるのがいたりと面白いもんですね。
今度東京や中山でもトップジョッキーがどうしてるか見てみよう。

 

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オラ行けボケコラとあたたかい声援を浴びせる。こうして初めてやって来た競馬場で馬券を握りしめて馬の疾走を間近で見る。
これ以上楽しいことがこの世にあるならば教えてもらいたい。

当地の平場はトントンといったところで感触は悪くない。東京と京都の重賞で勝利を決定付けようとマークシートをグリグリ塗って、モニターを食い入るように見つめる。

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 九州まで来てるのに、東京にいる蛯名に嫌がらせを喰らう。ちなみにステイヤーズSではファタモルガーナ切って大失敗だったので、心底相性が悪いというか単なる馬券下手というか。

結局重賞の負けが響き、本日の収支は樋口一葉さん一名が自分の元を去ったといったところ。

仕方ないので、豪華絢爛な旅メシはキャンセルし、競馬場からてくてく歩いたところにあったラーメン屋で食事を済ませる。

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床ヌルヌル系のお店。こってりクリーミーなスープがご飯によく合い、ていうかご飯ないとちょっとツラい濃厚さで、美味でござりました。乗ってる肉旨かった。
爽やかな店員さんが常連客と、4月から就職なんでボク3月までなんですよーみたいな話をしていた。
ここであのフーテンの男だったら会計に一万円札でも出して「オウ兄ちゃん、釣りは就職祝いだよ。とっときな」とでもやるんだろうが、あいにくそんな男気は持ち合わせておらず、そもそも食券だったしで、普通に店を後にする。

乗り込んだバスにて北九州空港に戻る。
尻尾を巻いて東京に逃げ帰る、というわけではない。小倉市街のホテルはどこも満室か、空いていても土曜日価格で目玉の飛び出るような金額とられる中、空港そばの東横インだけ¥5,000程度の平常料金だったのだ。
わざわざ戻る前にラーメンなんぞ食ったのも、空港界隈の飲食店の貧弱さを見越してのことである。

さすがビジネスホテル界の雄。快適に過ごさせてもらった。失敗だったのは朝食付プランだったのだが、晩ご飯にカレーも無料でいただけたということ。
さすがにラーメンにライスまで平らげて3時間とたっていないのにカレーの入る隙間は存在しない。むしろカレーは出……いや何でもない。
ともあれ、タダメシ1回損してしまった。

気を取り直して、明日は今年初のGⅠと生観戦の御当地重賞。これを勝たずにおくものかと気合を入れて検討に取り組むが、考えてみたら日の登る遥か前の時間に起きており、馬柱見ながらうつらうつら。

あっという間に眠りに落ちて。気づいたら決戦の日曜日になっていた。

 

 

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