「極楽とんぼの吠え魂」一夜限りの復活への期待と不安

仕事の休憩時間、久々に「おっ」と興奮の声が洩れてしまった。
スタンプラリーの記事をせかせか書いていたところに飛び込んできたのはこのニュース。

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自分の山本圭壱氏への評価、例の事案と復帰への見解、そして吠え魂という番組への思いはおよそ200日前に自分なりに気持ちを込めて書き、少しバズってもくれた。

 

www.bakenbaka.com

 

このときの末尾の文。

とりあえずは単発でも良いので、吠え魂復活を希望します。

これが200日ほど経ってようやく実現してくれたというのだから、興奮もしようというもの。
すかさずドラゴンボールの記事は翌日にまわし、この興奮をお伝えしようと思った次第である。

が、一報を受けてから少し時間が経ってみると、上記の過去記事でも書いたように不安の方が遥かに大きい。
かつての欲望の権化、近年の用法とは少し違う本来の意味としての『ゲス』であった芸人・山本圭壱はおそらくもう出てこない。
彼の本質は変わっていなかったとしても、殊勝に反省したように見せ、少なくともオンナ絡みのゲスいネタは完全に封印されることだろう。
果たして、そんな山さんが面白いのだろうか?

 

そうでなくとも、『あの伝説の番組がン年ぶりに復活!』などという企画は、漫画や映画の年月を経ての続編同様、残念な出来栄えに終わることが多い。
健闘はしたとしても、どうしても思い出補正なんかも相俟ってしまい、過去を超えることはほぼあり得ない。

せいぜい「かつての熱かった頃と比べちゃうとさすがに落ちるけど、まあ悪くはなかったかな」ぐらいの評価となれば上出来であろう。
そんな感じのを二例ほど。

バカやってる中にも、ローカルでとんでもなく斬新で面白いもの作ってやろうというスタッフ・演者の熱気のようなものに当てられこちらも夢中になって視聴した『水曜どうでしょう』
今や功成り名を遂げた者たちの、数年に一度の慰安旅行の様相を呈している。それはそれで面白いが、そこにかつての熱さはない。

もうティーンではない自分にさえ、毎週深夜にラジオをつけさせ、腹をよじれさせてくれた『くりぃむしちゅーのANN』
昨年一夜限りの復活を遂げ、さすが今なお衰えぬ二人のトークに大いに笑わされたが、やはりかつての熱狂には至らなかった。

まして第一線から退いていた者の10年半ぶりのラジオというのだから、普通に考えて期待はできない。

が、上記の二例と比べて決定的に違う要素が一つ。
順調にキャリアを積み重ね、地位を築いてきたどうでしょう軍団やくりぃむしちゅーのお二人と異なり、現在の山本圭壱の芸能人としての地位は、当然ながらかつてより下がっている。つまりは持たざる者。
持たざる者は往々にして恐ろしいエネルギーを溜め込んでいる。

舞台などでは活動を続けているようだが、メディア出演は滅多にない筈。
この機会に爪痕を残してやろうと、悪い意味で(武闘派的には良い意味で)全力を出してしまうなんてこともひょっとしたらあるんじゃないだろうか。ためこんだエネルギーを放出した全開の山本圭壱が深夜のラジオで大暴れ……

何てことは、まあ無いのだろうが、手綱を握る加藤浩次も元来やらかす側の人間(個人的には山本より加藤の方がヤバい人だと思っている)。
ひょっとしたら焚きつける方向で番組を盛り上げようとするかもしれない。

まあそこそこ面白ければ良いなぐらいの気持ちでいつつも、ひょっとしたら何かやらかしてくれるんじゃないかと、過度にならない程度の期待を込めて聴いてみようかと思っている。