2021 朝日杯フューチュリティステークス 感想戦

感情を揺さぶる様々なニュースが駆け巡った年の瀬の週末。

どういう背景があったかはわからぬが、若く才能に溢れ、多くの人に愛されていた女優さんが逝ってしまった土曜日。
50近くになりようやく芽が出てきた芸人さんが、50過ぎてついに大輪の花を咲かせた日曜日。

どちらも己とは関係のない出来事と言えばそれまでかもしれないが、やはり感じ入るものはある。
どちらのような報を耳目にしたいかは言うまでもないだろう。

そして日曜日にはもう一つ、50過ぎの男がもたらしてくれたとびきりのニュースが。

◆朝日杯フューチュリティステークス

◎⑬ジオグリフ
◯③アルナシーム
▲⑧プルパレイ
△①カジュフェイス
△⑫トウシンマカオ

【買い目】
馬連 ⑬ー③⑧
ワイド ③ー⑧⑬
3連複 ①③⑧⑫⑬

 


【着順】
⑨ドウデュース
④セリフォス
⑦ダノンスコーピオン
③アルナシーム ◯
⑬ジオグリフ ◎

激しく出遅れたアルナシーム、ほとんど最後方まで下げたジオグリフと、こちらの本命対抗はなんぼなんでも後ろすぎやろと言いたくなる位置。対して切った人気馬たちは好位につけての競馬。
特に前走の藤岡兄は何だったの?と思うほどにセリフォスはテン良く先行勢のすぐ後ろの位置をとる。

この時点でかなりトホホな感じだったが、いや阪神JFのダノンファンタジーとクロノジェネシスの例もあるし、GⅠの流れに耐えきれず前が総崩れになってくれれば……と僅かな希望に縋って見つめる。
が、コーナーをまわり、直線に入るや特にきつそうな様子もなく前を捉えにいくセリフォスやドウデュースに対し、ジオグリフは未だ最後方でなかなかエンジンが掛かりきらぬ様子。

この時点でこちらの馬券は雲散霧消。注目はレースそのものに。
後のコメントによるとたまたまらしいが、セリフォスをマークする形で進めていたドウデュースが、直線苦しくなってヨレたオタルエバーに弾かれる不利(パトロール見ると結構ひどい)があったものの、先に抜け出したセリフォスをしっかり捉えきっての勝利。
鞍上の武豊にとって、ワールドプレミアの菊花賞以来2年余ぶりのGⅠ勝利。そしてキャリアで初めての朝日杯勝ちと、手ひどく馬券外した身でも嬉しくなってしまうような結末と相成った。
ていうか、これでハナ差届かなかったりしてたら、幸騎手は壮絶に叩かれまくってただろうな……

3着には目を瞠る末脚で伸びたダノンスコーピオンと、結局切った人気馬たちが上位を独占。こちらの本命対抗も後ろから良く伸びての4着5着だったが、陣営の人間でも無い身には何の意味もないこと。
己の競馬オンチぶりには溜息しか出ない。


ホープフルステークスのGⅠ昇格により、一向聴に戻っていた武豊騎手は改めて全GⅠ制覇に立直をかける形に。
一発で決めたいと言っていたが、騎乗馬的には些か難しそうに思えるが……
まあ、今年かどうかはともかく、近いうちにその光景は是非観てみたい。