2021クラシックへの道⑫ モーリスvsドゥラメンテ(2020.8/22-23)

この週はクローバー賞。3年前にたたき上げのダブルシャープとエリートのタワーオブロンドンとの激闘を現地で熱く拳を握りしめて観戦したことが思い出される。
かつてはアドマイヤムーンやロゴタイプなんかも経由した札幌1500のOP戦。久々に大物が出てくるかどうか。

8/22(土)


◆小倉2R 2歳未勝利 芝1800 晴 良

【着順】
⑪サウンドウォリアー 幸
⑮フランクエトワール 森一
⑥レッドジェネシス 福永

単勝151倍のサウンドウォリアーが逃げて全然止まらずに大穴ぶち開け。他先行していた馬は2番人気馬含めて軒並み沈んでいるところを見るに相当強いかもしれない。まあ逃げられなかったりつつかれたり、或いは他の競馬場でも力が出せるかはまだわからないが、フロック視されて人気しなければ上でも一度は狙いたいところ。
2・3着馬は外を回されすぎたきらいはあるものの、あれだけ快走されてしまうと上手く回って捌いたとしても勝ち負けは難しかったか。


◆札幌1R 2歳未勝利 芝1800 晴 良

【着順】
①ヴィゴーレ 池添
④タスマンハイウェイ 横山武
⑧エルファシル 坂井

スローの流れをじっと後ろで我慢していたヴィゴーレが4角で一気に大外捲って、そのまま競り勝つ。1〜3着馬の新馬戦での負けっぷりを見るにあまりレベルの高くない一戦だったと見ることもできるが……

 



8/23(日)


◆新潟1R 2歳未勝利 芝1600外 晴 良

【着順】
⑫カイトゲニー 丸山
⑨スターリーアイズ 柴田大
⑤トーセンメラニー 原

あまりゆるいペースでもなかったが、逃げ馬と番手の馬が後ろを離してのマッチレースとなり、最後には番手から上がりダントツ最速のカイトゲニーが突き放す。200m短縮が良かったか、ハナをとりにいくことをやめたのが良かったかわからぬが、ここでは圧巻。


◆新潟2R 2歳未勝利 芝1400 晴 良

【着順】
⑦テネラメンテ 北村宏
⑨クレマチステソーロ 斎藤
④フーラリ 戸崎圭

かなり速いペースのレースを作り、逃げ粘っていたクレマチステソーロを中団から伸びたテネラメンテがハナ差交わして勝ち上がり。ドゥラメンテ産駒8勝目。


◆新潟5R 2歳新馬 芝1800外 晴 良

【着順】
⑧ルドヴィクス 田辺
⑱バジオウ 戸崎圭
⑮トーセンインディゴ 武藤

スロー逃げを決めたルドヴィクスが好位から迫ってくるバジオウを振り切り、
最後にはまた差を広げて勝利。モーリス産駒5勝目。ここもやはり開催後半で時計が掛かる馬場での勝利。


◆小倉5R 2歳新馬 芝1800 小雨 稍重

【着順】
④グラティトゥー 松山
②ロードラスター 菱田
⑮メイショウユウスイ 秋山真

好位で脚を溜めることができたグラティトゥーが、一頭だけ弾けるような末脚を使い5馬身差完勝。小倉専用機とか坂道苦手組合員とかでなければ相当期待できそう。
もしディープモンスターが除外になっていなければ、マッチレースを繰り広げていたかさすがに及ばなかったか、或いは更におそろしく強かったか、答え合わせは10月まで持ち越しらしい。(答えが出るとは限らない)


◆札幌1R 2歳未勝利 芝1500 晴 良

【着順】
①ククナ ルメール
④デルマカンノン 藤岡佑
③テイエムミラクル 横山典

新馬戦では後方から良い脚を使うも及ばなかったククナが、ここでは抜き去ってなお余力たっぷりの勝利。テンで行き脚がつかないのは今後の課題だろう。


◆札幌5R 2歳新馬 芝2000 晴 良

【着順】
⑥エフフォーリア 横山武
①エスコバル ルメール
④アウトストラーダ 池添

素人目には平坦なペースで回ってきて、直線の入りではほぼ横並びだった3頭が人気順に決め手があった印象。鮮烈さには欠けるが、2・3着馬の次走以降次第で勝ち馬に寄せられる期待も変わってきそう。なお、ケイコでよほど感触が良かったか、横山武ジョッキーはレース前から重賞勝ち負けと言っていたとか。若手は強気なぐらいでちょうど良い。


◆札幌9R クローバー賞(OP) 芝1500 晴 良

【着順】
⑬カイザーノヴァ 坂井
⑤ラヴケリー 団野
⑩ジャンカズマ ルメール

連闘で臨んだ函館2歳Sで5着に敗れていたカイザーノヴァが距離延長のここを制して、モーリス産駒初の2勝馬に。中団からジリジリと上がってきて、しまい手前を替えての飛びはド迫力だったが、言ってもアタマ差の勝利。次は当然中央場所での重賞に参戦すると思われるので、そこでどれだけやれるのか。


当初は結果が思わしくなく、ヤバいんじゃないかと囁かれ、関係者たちに頭を抱えさせたモーリス産駒であるが、夏競馬になり勝つようになってきて、この週にはOP戦も制し、ついに2歳リーディングサイヤーに躍り出た。
更に翌週にも勝ち鞍を1つ積むわけだが、以前にもチラッと述べたとおり、やはり時計の掛かる馬場での勝負に強い傾向が顕著に見てとれる。
OP含む3勝挙げている洋芝の北海道は言わずもがなであるし、通常は開催前半には2歳馬でも速い上がりがバンバン出る新潟にしても、今年は悪天候に祟られ、時計が掛かることが多かったのが幸いしたのかもしれない。

となると気がかりなのは秋以降。とりわけ府中は開催ラストまで時計の速い馬場状態が保持されることが多く、またサッパリ勝てなくなるということもあるかもしれない。
同じく新種牡馬の目玉であるドゥラメンテ産駒は、上がり33秒台を使って勝ったレースが2戦あり、OP勝ちこそまだ無いものの勝利数自体は最多。

同じ時代に頂点を極め、そして交わることなくターフから去っていった名馬2頭が立場を変えて激しく戦う。こんなんも競馬のロマンなんだなぁと。


☆にわか的注目馬
グラティトゥー