2019 安田記念 感想戦

どんなにやり直してほしいと願っても叶うことはない。それは競馬も人生も同じ。
安田記念は終わってしまった。それはどうあっても覆しようのないこと。

友だち少ないことアラシヤマのごとしと言われている当方としては珍しく、友人とともに臨んだ東京競馬場。6階A指定席ゴール近くの最前列という絶好のビューでGⅠデーを過ごす。

馬券下手ゆえにどんどん負けが積もっていくのはいつも通りながら、ときにバカっ話などしてゲラゲラ笑いながら楽しく過ごす。
ひとり勝負に臨む競馬場も良いものだが、たまにはこんなんも良いもの。

何より今日はこの春最高のメンバーが集まったレースを観戦しにきたわけで。
これをこの特等席で見れれば、そしてここさえ馬券を当てれば、平場の負けなどどうということもないわけで。(でも本当はアカンねんで)

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◆安田記念

◎⑬ペルシアンナイト
◯⑭アーモンドアイ
▲⑮ダノンプレミアム
△②アエロリット
☆⑦モズアスコット

【買い目】
馬連 ⑬ー②⑦⑭⑮/②ー⑭
ワイド ⑬ー②⑦
3連複 ⑭ー⑮ー②⑦⑬/②ー⑦ー⑭

最安目でも当たれば倍額にはなるよう資金を投入。もちろん高目が来たり、ダブル・トリプル的中があればウッハウハといういつもの流儀。
 



【着順】
⑤インディチャンプ
②アエロリット △
⑭アーモンドアイ ◯
⑥グァンチャーレ
④サングレーザー

今の府中の馬場で、マイルのレースで、しかもGⅠで、ただの出遅れでなく不利を被っての出遅れ。自分の◎◯▲にとってあまりに致命的すぎた。
そのうえ直線でも前がなかなか開かなかったにも関わらず、時計差なしのところまで追い込んだアーモンドアイはやはり強い。次は天皇賞秋が濃厚らしいが、逆らいようがありまへん。

今年の安田記念は、インディチャンプが勝ったレースというより、ロジクライが斜行してアーモンドアイが負けたレースとして人々の記憶に残ってしまいそうだが、好枠を活かして前目の位置をとりつつしっかり脚を溜め、些か強引ではあるものの勝負どころを間違えず出していった福永騎手の好騎乗と、それにしっかり応える馬の強さは光るものがあった。
堂々たる戴冠に拍手を贈りたい。マイラーズカップの最後の脚色を見て過小評価してしまったこちらはただただ不明。

アエロリットについては、戦前にとある人物がこんなことを言っていた。

府中での逃げというのは簡単じゃありません。ハイペースだと当然長い直線を粘り切れず、スローだとキレ勝負でつかまってしまう。速すぎず遅すぎずの丁度良いさじ加減が必要なのですが、果たして後ろに超強力と思われる馬がいる状況で、ときに詐欺師扱いされている騎手にそれだけのミッションをやってのけることができるでしょうか?

この人、トップジョッキーを舐めすぎ。見事に求められるレース作りをやってのけ、後ろにいる強いのが力を発揮できなかった幸運はあったものの見事な連対。
戸崎騎手はこの春ここまでGⅠ勝ちこそないものの、2着3回、3着2回の堂々たる結果を残している。いつまでもGⅠの裏開催で勝ち星を稼いでいた頃の彼と同じように見るのは大間違いであろう。
 


最後にダノンプレミアムについて。結果論でなく、この馬はレース前の時点でかなり様子がおかしかった。
返し馬をしている中に、異様な入れ込み・異様な発汗を見せておりテンションが明らかにおかしい馬が1頭。馬番号15の有力馬だっただけに場内は大きくどよめいた。
ようやくホームストレートを走り出したが、既にぐったりと疲れきっている様子に、悲鳴にも似たどよめきは増すばかり。

ダノンプレミアムを現地で見たのは弥生賞、ダービーに続いて3度目だったが、今までこんなことはなかった。
というより、返し馬でこんなヤバそうな状態の馬を見たのは初めてだった。
これを見てしまった者としては、不利があったことのみを敗因とする中内田師のコメントに批難が集まるのはごく当然と思える。(同じようなコメントをしている池江師への批難はほとんど見かけない)
後から録画を観たらグリチャではあの悲惨な姿は映っていなかったので、現地にいなかった人は首を傾げているのかもしれないが。

まあ何にしても秋には立て直して、また強い姿を見せてほしいものである。


というわけで安田記念は終わってしまった。
こちらとしても馬券は外れたことをさておいても、至高の頂上決戦を楽しみにしていただけに何だかなあとやりきれないような思いはある。

でも、いくら渇望したところでやり直しはきかない。
ロジクライがまっすぐゲートを出て、万全のダノンプレミアムが先行し、アーモンドアイが完璧なタイミングで末脚を炸裂させた安田記念は夢の中かパラレルワールドにしか存在しないのだ。

これも競馬。我々にはそう言うことしかできない。


さて春のGⅠも残りあと一つ。
アーモンドアイやダノンプレミアムよりも早く、勝負に向けて立て直しをはからなければならないのは惨敗の馬券野郎であるわけで。

てか友人と二人してボウズだったのよね……なかなか悲惨よね。
ワイらも知らない間に不利を受けてたのかしら?


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