2019 ジャパンカップ 感想戦

今日も今日とて東京競馬場の指定席で馬券がまったく当たらず、素晴らしいビューを前にしてどん底に落ち込む男がおったそうな。

賢明な人物であれば撤退という選択肢も検討するのかもしれないが、残念なことにその男は筋金入りの愚者。
斃れるなら前向きに、などと聞いた風な言葉を呟きながら、大一番に望みを託す。


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◆ジャパンカップ

◎②ワグネリアン
◯⑪シュヴァルグラン
△⑤スワーヴリチャード
△⑥ユーキャンスマイル

【買い目】
馬連 ②⑤⑪
ワイド ②ー⑪
3連複 ⑤ー⑥ー②⑪
3連単 ⑪→②→⑤

実力上位と見るワグネリアンと、妙味最高と思えるシュヴァルグランの馬連・ワイドが本線。
まあ7歳のベテラン馬に全てを託すのは無理があったとしても、それなら言っても王道GⅠ馬でそこまで顕著な力落ちはしてないスワーヴが来るでしょ、割り込むとしたらユーキャンぐらいでしょ、レイデオロの復活さえなければこれで当たりっしょと、わりかし自信をもって臨んでいたりしたわけで。

 


【着順】
⑤スワーヴリチャード △
①カレンブーケドール
②ワグネリアン ◎
⑭マカヒキ
⑥ユーキャンスマイル △

ダイワキャグニー、ダンビュライト、ウインテンダネスが先行する展開は想定どおり。(ダンビュライトが頭かなと思ってたのは違っていたが)
この辺の人馬なら先行されてもさほど怖くはない。好位につけたワグネリアンにとっては勝機十分の展開に思えた。シュヴァルグランも果敢に前の方に出てきて勝ちにいくレースをしている。

淡々と流れていき、迎えた4コーナー。
期待を寄せてたシュヴァルグランが早くも手応え怪しくなる。ああこりゃアカン、やっぱ海外惨敗帰りのこのタイミングで買うのは無理があったかと頭を抱える。
我が◯印はあえなく脱落。

直線で上がってきたのは内内を通ってきたカレンブーケドールと、更に内側ラチ沿いを抜けてきたスワーヴリチャード。
内側が荒れてるように見えて、この日は内外フラットの馬場状態。ならば内をロスなく通ってきた馬が進出するのは必然のこと。
そしてその2頭と同じぐらいの位置どりだった筈の我が本命ワグネリアンはいつの間にやらえらく後退しており、自分を含めた大勢のファンの悲鳴と怒号が府中にこだまする。

後からレース映像を見たところ、ワグネリアン川田は絶好のスタートを切るも、同じ脚色のカレンがいたために内に入れずにいるうちに、そのすぐ後ろもスワーヴに取られてしまい、僅かに外側をまわる羽目に。
それだけならまだしも、ウインテンダネスの真後ろに付けてしまったのが運の尽き。4コーナーのごちゃつくところで前に垂れられてしまい、捌くことができずにブレーキ。ライバルたちに大きく水を開けられてしまう。
或いは直線入ったところで力の劣る先行馬を交わす心づもりだったところ、想定以上に早く垂れられてしまったのかもしれない。

直線で脚を使うも時すでに遅し。一番強い競馬をした馬は3着に終わり、内で誰にも邪魔されないという理想の競馬をした2頭の後塵を拝すことになった。

川田騎手の勝負勘というべきか勝負運というべきか、それがもう少しあればカレンは交わせていた可能性は高く、こちらも抑えの馬連は当たっていた筈。
血の涙を流して川田クソボケぐらいの罵声を浴びせることぐらいは大目に見られて然るべきだろう。


とはいえ今回の敗因はそこに求めるべきではない。やはり勝てなかったのは己の不明。
明らかに臨戦過程が常ではないシュヴァルグランの妙味に目がくらみ、不安点から目を逸らしていたことが一つ。

そして、カレンブーケドールをナメすぎていたことが一つ。
JCにおける1枠1番の馬、3歳牝馬が優勢であることは周知であり、データ派であればその両方を満たすこの馬を見逃すことはまず無い筈。
が、こちら節穴馬券師は、エリ女の3歳牝馬トップ2の結果から推量し、トップオブトップ不在といえど歴戦の強者たちの中では単純に力が足りないと見ており、先述のデータから過剰人気してくれるならありがたいなどとほくそ笑んでいた。
しかしカレンは強かった。王道GⅠで好成績を収めるには役者不足かと思っていた津村騎手もナイス騎乗だった。それを見抜けぬ我はドアホだった。


先週、予想バッチリで馬券外すことほどメンタルやられることはないと記したが、己の見る目のなさを突きつけられる敗北もなかなかにしんどい。

しかし下を向いてばかりもいられない。GⅠシーズンもいよいよ終盤、年末競馬に突入する。
芝の人気馬たちの戦いとはまた趣の異なる砂の王者決定戦で、フレッシュな2歳戦で、そして集大成のグランプリレースで、どうにかまた歓喜の雄叫びをあげたい。

そして、府中の地へと帰還する日はすぐにやってくる。

その日までしばしのお別れ。
今年もありがとう。
来年は見てろよチクショー。