2016 北九州記念・札幌記念感想戦
休憩時間に場外馬券売り場などに足を運んだバチが当たったか、本日は緊急対応で大残業で午前様。
本来休憩をとるべき時間に、往復30分近く歩いて、モニター見てエキサイトしてるわけだから疲れもひとしお。後悔は無い。
さて、本日の重賞。
◆北九州記念
【予想】
◎⑬ラヴァーズポイント
◯⑤ベルカント
▲⑦マイネルエテルネル
△⑥メイショウライナー
△⑨バクシンテイオー
【購入】
3連複ボックス ⑤⑥⑦⑨⑬
オウノミチは迷った末、こいつとベルカントが来た場合の美味しくなさから切ることに。正直ベルカントも飛んでくれればと下心。
【着順】
⑨バクシンテイオー
⑤ベルカント
⑧オウノミチ
まあ来るよね。
折角人気薄の勝馬は買い目に入れてたのに、押さえるべきを押さえておかず配当ナシ。
もしオウノミチを残す場合は、ラヴァーズポイントを軸にしてたと思うので、どちらにしろダメだったけど。てかあの馬どこで何してた?
◆札幌記念
【予想】
◎②レインボーライン
◯⑮モーリス
▲⑦ヤマカツエース
△①ヌーヴォレコルト
△⑪スーパームーン
【購入】
3連複2頭軸 ②⑮ー①⑦⑨⑪⑫⑬
3連複1頭軸②ー①⑦⑨⑪⑬
どうしても無印にしたネオリアリズムやヒッタゲを切りきれず、◎◯2頭軸でヒモを増やす。
しかしレインボーラインは予想云々以外にも応援してる馬なので負けても悔いなしとして、モーリスに身を預けても良いものか。
天候と馬場、マイル王者が初めての2,000、そもそも今回はこの馬にとってメイチでのぞむ勝負ではないんじゃないかとの不安要素に加え、飛んでくれたときの配当に目が眩み、モーリス抜きの馬券も100円×10点ばかり購入。
②⑨⑪とかで決まってくんねえかななどと夢想しながら仕事するのもなかなかオツなもの。
【着順】
⑬ネオリアリズム
⑮モーリス
②レインボーライン
ルメールは見事な逃げを決めたけど、我らがレインボーラインもかなり良いレースをしてくれたんじゃないかと。着順こそ3着だけど、2着のモーリスより強さを見せたんじゃないかと。
ただ、どうしても後ろの方からのレースになるタイプみたいなんで、外を回しがちになっちゃうのがどうかなあと。その分一歩届かないみたいなレースが多くなりそうな予感。
でも、ちょっと追っていきたい馬ですね。
ともあれ3連複3,380円的中。本日は地味な買い方した新潟メインも地味に外していて、購入は全部で3,300円。
わずか80円の勝利だが、仕事の休憩時間にWINSで競馬を見る背徳的な快楽はプライスレス。
職場に戻ると、明日の台風でボロ社屋が吹き飛ばないようにトタンで強化する的な作業に従事させられ、日付をまたいでしまう。
だいぶ補強できたので終電なくなる前に帰る。こんなことしても、遅かれ早かれ吹き飛ばされるだろうとは思うが。
「のぼうの城」感想
和田竜の小説デビュー作であり代表作で、2009年本屋大賞第2位、その後映画化もされた「のぼうの城」を今更ながらに読んでみたおっさんがいるという。
自分が読書習慣を取り戻そうと思い立った経緯はこちらの記事をご参照いただければ。
まあ、この記事書いてからもう40日以上経ってしまっているわけですが。
さて、読了しての感想、まずは単純に面白かったなあーと。
噂に違わず、小難しいこと考えずにグイグイ読める歴史エンタメ小説の傑作といえると思う。弱きが力を結集して強きに立ち向かう、少年漫画的な面白さに溢れた作品といえるかもしれない。
が、その中で一筋縄ではいかない要素が少なくとも一つ。他ならぬ主人公の成田長親。のぼう様とか呼ばれるこの男は、ちょっと得体の知れないところがあって、それがまた面白い。
歴史を題材にした書籍やら映像作品やらは無数にあって、その中のチリ粒ほどのごく一部の作品しか知らない不勉強な身の上で知った風に語るのは恐悦至極なのだが、歴史モノで主役を張るような人物は、大概何かしら秀でた人物である筈だ。
歴史に名を残す人間というのは、イコール何かを成した人間であり、何かを成すには何か突出した能力を有していなければならない。
まして戦国時代となると尚更。天才クラスの人物でなければ、到底物語になど描かれる筈はない。
しかし、こののぼう様は様相が異なる。
この男と、現在放送中の大河ドラマ「真田丸」の主人公とを「信長の野望 天道」の能力値で比較してみよう。
真田幸村(信繁) 統率:98 武勇:108 知略:89 政治:36
とてもゲンジローだのサエモンノスケだのとこき使われ、幼馴染に振り回される優男とは思えない。おそらく物語後半で修行でもして、演じる俳優は堺雅人から草野仁あたりに代わるのだろう。
一方、本作の主人公はこんな感じ。
成田長親 統率:48 武勇:4 知略:24 政治:47
どうだろう。この公家並みの武力と猪武者並みの知力。これほどの無能キャラもなかなかいないのではないか。わざわざ戦国を代表するウルトラチートと比較するまでもなく、主人公たる資格など到底なさそうなザコっぷりである。
勿論、ゲームの数値がその人物を正当にあらわす指標になどなり得ないが、一応残された史料や創作物に基づいて付けられた数値なので、参考ぐらいにはしてもバチは当たらないだろう。
さて、そんなまさしくでくのぼうと言えるこの成田長親とは一体どういう奴なのか。
ひとつ読み解いてやろうと試みてみたが、後半から終盤に差し掛かるあたりで理解しようとするのをやめた。
よくわからないし、わからなくても良いのかなと思えたからだ。
本作には主役以外にも魅力的なキャラクターが山ほど登場し、作品を彩っている。
正木丹波、酒巻靱負、柴崎和泉といった味方の豪傑たち。敵方の石田三成、大谷吉継、長束正家。
粗暴だけど年下女房には弱かったり、お調子者だけど純情だったり、野心を抱きながらも曲がったことが許せなかったりと、敵味方それぞれキャラが立っており、また、武勇や才智の面でそれぞれ卓越した能力を持ち合わせている。
甲斐姫に至っては傾城の容色の持ち主なのに主人公に惚れ込んでおり、自分のことを「わし」とか呼んじゃうといった完璧ヒロインぶりだ。美貌のみならず武力の点でも傑出しているというのもポイント高い。
脇役敵役ヒロインたちは、わかりやすい個性とわかりやすい強さを備えており、当然それぞれの魅力もとてもわかりやすい。
ある意味で単純明快なキャラ付けであるが、軽すぎない程度に軽妙な筆致で描かれた彼らの姿、行動、台詞、戦いぶりは実に生き生きとしており、ごくシンプルに面白い。
そんな面白強い奴らだからこそ、彼らが激突する合戦の場面は読む者を惹き込ませ、カタルシスを与えてくれるのだろう。
そんな綺羅星のようなワキ役たちに囲まれ、シテ役を努めている成田長親の魅力は一体何なのか。何となくつかめたような気になることもあるが、やっぱりいまいちつかめない。
基本的にはただのでくのぼう。農作業の手伝いも満足にこなせず、公的な場でも大抵ぼんやりしてるかオロオロしており、「戦が怖い」と戦国の武士からぬ言葉を吐いたり、身内が倒れたらみっともなく取り乱す。
しかし、そんな男が、いざというところでは魅せてくれる行動をし、人を酔わす台詞を吐いてくれる。
長束正家への「戦いまする」
水上の田楽踊り
石田三成との対面
などなど
様々な見せ場を作りだし、周囲の人間や敵をも魅了してしまうこの男は、果たして天才なのかその逆か。
圧倒的大軍相手に宣戦し、総大将でありながら単独で敵の前に姿を晒し、降伏の場で一歩も引かず挑発的な物言いすら躊躇せず口にする。
やはりただの愚か者が思いつきで動いたり喋ったりしているような気もするし、その結果を見ると深謀遠慮、すべてわかったうえでの行動のようにも見えてしまう。
のぼう様の本心は誰にもわからない。主に正木丹波が色々推測して提示してくれるが、それが正しいかどうか、読み手にもわからないように作られている。
何考えてるのかわからない。無能なのか天才なのかもわからない。ただ、この男に家臣や領民は命を預けてしまい、敵は一目置き敬服する。
そうさせてしまう何かがあるらしい。
まあよくはわからないが、次の信長シリーズで「魅力」の数値が復活したら、とりあえず秀吉と並んで100オーバーになるのでしょう。
こちらもそれで異存無し。成田長親に魅了されたのは、作中の人物だけではないようで。