旅打ち日記 名古屋編② 名古屋競馬場(2016.7.18)

二日目は二日酔いから。前日ホテルに戻る前に立ち寄ったコンビニでグレープフルーツジュースを買い忘れたのが敗着。アレがあると無いとでは全然違うのよね。

名古屋といえば喫茶店のモーニングということで、地下街の喫茶店に入るも10時を過ぎておりもうモーニングじゃにゃーよと拒否られ、仕方ないので特にお値打ちではない小倉トーストセットを注文。どえりゃあうみゃあであかんわと言い残し店を後にした自分はさぞかしご当地に溶け込んでいたことだろう。

友人と合流し、本日の決戦地へと向かいあおなみ線で揺られるうち、以前名古屋に来たときは終点にあるリニア・鉄道館に行ったことを思い出す。

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ここに来た三十代後半〜四十代の男の大半が第2回超人オリンピックのテリーマンごっこをするとかしないとか。
しかし、今日求めるのは誇れる敗北ではなく、勝利のみ。名古屋競馬場前駅で下車し、戦場に臨む。曇天の下、ジトッとした暑さに消耗した昨日とは異なり、強い陽射しに身を灼かれる。今日も熱い勝負になりそうだ。

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到着。府中や大井、昨日の中京では味わえない昭和の雰囲気。行ったことある中では船橋、川崎に近いか。どうかこういう競馬場もできるだけ長く存続してもらいたい。

入場。券売機やオッズモニター周辺こそ鉄火場の熱気ムンムンで、ギャアギャア喚いている名物おじさん的な方もおられるが、全体的にはのどかな雰囲気で、ゆったりと時間が流れているような感覚に浸れる。

パドックも牧歌的というか何というか。立派なサラブレッドであることには間違いないのだが、こちらも必死にどの馬が勝ちそうか見極めてやろうという気分にはならず、ただただ馬を眺めるのが楽しい。癒される。

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客席からコースを眺望。馬場の内側に入れるようになっておらず、草が生い茂っている様子も新鮮で良い。

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まさに草競馬といった感じ。よく見ると大人になったジャイアンの姿も。

今日のお目当ての一つが、名古屋競馬のアイドル、木之前葵ジョッキー。先日のJDDで大健闘も記憶に新しく、ここは是非とも生で勇姿を拝んでおきたい。

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カメラおじさん軍団の一員と化して撮影。自分が言うのもなんだけど、馬が止まったところに急いで移動して騎乗する瞬間を撮ろうとしてるおじさんの必死さはかなり見るに堪えないものがある。

出走してしまえば、走る方も乗ってる方も賭けてる方も皆勝負師。熱い戦いの時間。

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なお、このレースでは木乃前ジョッキー勝利。ウイナーズサークルでの表彰式に人だかりが。

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テヘヘ的なポーズ。なお、手前の少し地肌が見え隠れしている方は個人冠協賛で、自分たちの名前が入ったヘンテコなレース名を付けていた御仁。
後で調べたら費用25,000円で、レース名つけれて、表彰式のプレゼンターができて、優勝騎手や優勝馬との記念撮影もあって、ゼッケンをプレゼントで貰えるらしい。ちょっとお得すぎない? まあ、優勝するのが木乃前騎手か負けたときに馬の背中殴るおじさんかで随分違うだろうけど。その辺も賭けってことか。
ちなみに、記念品のウェットティッシュみたいなものを勝利騎手がお客に配って回るひと幕があったのだけど、彼女の4倍ぐらいの年齢のジジババが葵ちゃん葵ちゃん喚きながら群がる様は、さながら地獄絵図でしたね。
男たちと肩を並べて勝負に明け暮れ、一歩間違えば大怪我どころか死の危険性もある世界で身を削りながら、こういう層に向けてアイドル的にも振舞っている若い女の子……藤田菜七子もそうだけど、畏敬の念さえ抱かされるものがあります。

さて馬券の方。南関以外の地方競馬はとにかく固いので、相当絞った買い方をしなければならないと聞いていたところ、到着後最初のレースがまさかの三連単45万の大荒れ。
今日はそういう日なのか? と思うも、以降はまあ固い固い。馬連だったら400円も付けば上等。三連単でも1,000円付くことが滅多にないといった具合。
スマホ片手に馬柱見い見い買い目を絞って臨むも、やはり絞ってる分なかなか的中とはいかず、かすりはしたが当たってはいませんよと小銭がどんどん失われていく。
ようやく三連単的中しても、配当はこんな感じ。

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4点800円買って、980円帰ってくる。三連単だぜ三連単単勝複勝がすべて100円というのもまた凄い。ローリスクノーリターンの馬券というのが世の中には存在するのです。
なお、このレースではメイショウコルシカが殴ったおじさんを再び乗せて出走。5着に終わったんでハラハラしたけど、さすがに何もありませんでした。多分。

メインレースで、ヒモにしてた10番人気が3着に飛び込んできてくれて三連複ゲット。この競馬場としてはかなりの高配当といえる4,340円の馬券を200円持ってたことで、収支プラスで終われる。昨日と合わせて6,000円程度の浮き。名古屋2連勝。

利益は大きくはないものの、旅打ちならではの普段味わえない空気を堪能できて、しかも幾ばくか稼げるんだから、最高すぎてもう。

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