平成七年7月29日は「林原めぐみを初めて生で見た記念日」らしい

今週のお題「映画の夏」

 

元来、映画は好きだが映画館はあまり好きではない自分にとって、このお題はなかなかの難題。
お付き合いしている人がいた時期には、手頃で無難で簡便に時間が過ごせる格好の場として、デイトに利用することもしばしばだったが、今となっては空しい思い出。

 

さて、何か書けることがあるだろうか。

他の方のブログにも散見されるようにこのテーマにもってこいの映画「サマーウォーズ」の感想でも書こうかなとも思ったが、何か語るほどには内容を思い出せない。
ヒロインの先輩女子がやたら可愛かったのと、花札における「花見で一杯」「月見で一杯」の理不尽な凶悪さぐらいしか印象に残っていない。

 

「黒澤作品に夏のイメージが強いのは、主に三船敏郎の暑苦しさのせい」というタイトルで書きはじめてみたものの、実際にはそんなこと別に思っていないので無理が生じてしまった。こじつけはよろしくない。

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この世界的名優を「暑苦しい」という視点から語るのは無理がありました。いや暑苦しいのは確かなんだけど。

 

さて、どうしたものか。今回のお題はパスかなと思っていたところ、遥かな記憶の中に、夏の映画館の思い出が刻まれていることに気付いた。
高校1年の夏、自分はあるアニメ映画の舞台挨拶を観に、生まれて初めて東京の映画館に足を踏み入れていた。

そしてその思い出は、文章として残っている。高校時代の3年間、自分は日記をつけていたのだ。
収納の奥から、汚い大学ノートを発掘してきて、ページを開いてみる。
21年前の自分がつけていた日々の記録。痛い。ろくにものを知らないガキが、己の無知、見識の浅さを自覚することもなく知った風なことを乱雑な文章で書き殴っている。猛烈に痛い。
しばらく前までなら、こんな代物は読むに耐えず、途中でノートを放り投げ、枕に顔を埋め足をバタバタしてしまっていたことであろうが、40手前となった今、案外イケてしまう。ていうか面白い。
もう十分に寝かしきったというべきか、読んでいてももはや知らないガキが書いているおもしろ文章としか思えない。

ここは敢えて、当時の貴重な?記録として、そのまま引用してみるのも一興かもしれない。

 

7/29(土)
平成七年7月29日・・・今日は俺にとって一生涯忘れ得ぬ日になった。題して「林原めぐみを初めて生で見た記念日」である。

読み返しただけの時はそうでもなかったが、こうしてキーボードで打ってみると背中がゾワッとする。やはり封印しておくべきではないだろうか。
ちなみに表記の揺れも書いてあるそのまま。

 

渋谷でやった劇場版スレイヤーズ(とクリスタニア)の先行ロードショーを見に行ったのだ。(もちろん林原めぐみとオマケの緑川光と他4名の舞台アイサツが目的だ)

当時若手声優として人気絶頂で、今なお第一線で活躍中のグリリバ様をオマケ呼ばわりである。なお、他4名というのは、両作品の監督と川村万梨阿さんと弥生みつきさんである模様。

 

映画の方はそれほどのもんじゃなかったが映画の後にやった舞台アイサツ・・・劇場に入ったのは遅かったのだが割り込みまくって真ん中の通路の前から六番目(イスで言えば4席目くらい)に陣取った俺は林原めぐみと10m以内に近づくことに成功したのだ。はっきり言ってメチャメチャうれしい。

もうあかん。ギブアップです。この後もツラツラ気色の悪い言葉が並んでいるけど、これ以上書写していたらどうかしてしまう。

この気持ちの悪い人、そのあと林原さんしか目に映ってなかったそうな。よくもまあ、こんなサイコ野郎が事件も起こさず、あれから20年以上も過ごせてきたものである。

ちょっと今から枕に顔を埋めて足をバタバタしようかと。

 

やっぱりこのお題は、自分にとってかなりの難題だったみたいです。

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